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ビジネスメールの注意すべき間違い!拝啓・敬具の使い方や小職・小生など一人称の意味を解説

ビジネスメールの疑問!

日本語は非常に難しく、特に文章となると普段は使わないような特有の敬語が数多く存在します。
以前はビジネスメールでも特殊な敬語や言い回しが多用されていましたが、最近は効率を重視しあまり難しい言い回しは減ってきている傾向です。
それでも馴染みのない言葉をビジネスメールで見かけることはよくありますよね?
今回は馴染みのないビジネスメールの表現の意味や、それが正しい使い方なのかを紹介したいと思います。

「拝啓」「敬具」の意味とビジネスメールでの使い方

「拝啓」「敬具」をビジネスメールで見かけたことがある人は少ないのではないしょうか?
このような表現は昔から手紙で使用されていたやや古風な表現です。最近は特に簡略化されていることが多いのですが、年配の方などからのメールで使用されていることもあります。
ビジネスメールで自分が「拝啓」「敬具」を利用することは稀だと思いますが、基本的な使い方と意味を知っておくことは大切です。

「拝啓」「敬具」を使う文章の基本的な作り方

「拝啓」+「時候の挨拶」+本題+「敬具」が一連の流れとなり、「拝啓」で始まり「敬具」で締めくくるのが基本の流れです。
「時候の挨拶」には夏であれば「小暑を過ぎ、夏本番を迎えました。
貴社の皆様におかれましては、暑さに負けずご活躍のことと拝察いたします」冬であれば「寒気ことのほか厳しい日々が続いておりますが、お元気でお過ごしですか」などが使われ、その月や日付により細かく適した文章が変わります。

いきなり本題に入ると失礼であるという考えから使用されていたクッション表現ですが、一般的には分かりやすく簡潔な文章が求められるビジネスメールには不向きな表現であると言えます。

「拝啓」「敬具」の代用として使われる言葉

通常の「閉経」「敬具」の文章は現代のビジネスメールとしては不向きであるとお伝えしましたが、その代わりに相手を敬う表現を簡潔に表現できるようになっています。
一般的にビジネスメールでは「拝啓」の代わりに「お世話になっております」・「敬具」の代わりに「何卒よろしくお願いいたします」または「よろしくお願い申し上げます」などが使用されています。シンプルながら簡潔に相手を敬う気持ちが伝わりますね。

「拝啓」「敬具」をビジネスメールで使用する場合

通常のビジネスメールでは使用されることの少ない「拝啓」「敬具」を使ったメールですが、新年の挨拶やお礼などに使用されることはあり、通常のメールよりも相手に丁寧な印象を与えることができます。
慣れるまではスラスラと書けるものではありませんが、時候の挨拶などはインターネットでたくさんの例文がありますし、使いこなせるようになれば特に年配の方には良い印象を受けていただくことができるでしょう。
また、そのようなメールを受け取る場合もありますので、内容の意味は最低限理解していなくてはいけません。

ビジネスメールの末尾に付けられる「拝」の意味と使い方

ビジネスメールの末尾にある差出人名の後に「拝」を付けた表現です。
あまり見かけない表現ですが、業界によって多用されているようです。
その意味と使い方を紹介しましょう。

例)
(本文)
以上、よろしくお願いいたします。

株式会社〇〇○営業部
田中太郎 拝

「拝」には「拝見」「拝聴」といった言葉かあるように謹むという意味があり、差出人の後ろにつけることにより相手への敬意を表しています。
この表現は手紙でも使用されていますが、「拝啓」や「敬具」の省略した表現ですので二つを併用することはできませんので注意してください。
さらに「拝」には記載方法で使用できる相手が変わります。

・フルネーム+「拝」
例)田中太郎 拝
目上の人に使用できる最適な表現です。一番使用しやすい表現と言えるでしょう。

・名字+「拝」
例)田中 拝
基本的に友人や知人宛が好ましいですが、よく知る間柄であればビジネスでも使用して構わないとされています。

・下の名前+「拝」
例)太郎 拝
こちらは参考までですが、下の名前に「拝」をつける場合は家族に感謝の気持ちを送る場合になどに使用するものです。

ビジネスメールで使われる特殊な一人称

私生活でも「俺」「僕」「私」など様々な一人称がありますが、ビジネスメールではさらに多くの表現があり、馴染みのないものが多いです。
使用する相手を選ぶため使い方によっては失礼に当たるものもあり、使う時にはよく意味を理解しましょう。

「小職(しょうしょく)」

国家公務員が役人としてへりくだる表現として使用していましたが、今では民間でも使われています。
そのため一般職の方でも使用して構わないのですが、本来の意味は「役職についている人」が使う表現ですので、その意味は理解しておきましょう。

「小生(しょうせい)」

好んで利用する方もおりますが、本来「小生」は自分と同等か目下の人を相手に使用する表現です。
目上の人には使用しないようにしましょう。
また、男性の使う言葉なので女性は利用することができません。

「当社(とうしゃ)」「弊社(へいしゃ)」

自分の会社を指す表現です。
一般的には「当社」は社内の人について「弊社」は社外の人に対して使用されていますが明確な線引きはないようです。

ビジネスメールで使われる特殊な二人称

ビジネスメールで使用される二人称には多くの種類があり、中には利用方法が非常にややこしいものもあります。
相手が目上の方の場合は特に気をつけて言葉を選びましょう。

「貴殿(きでん)」

ビジネスメールで使用頻度の多い二人称です。
相手を敬っている表現ですので目上の人に使用することができます。
本来は目上の男性に向けて使用する表現でしたが、女性の社会進出が進んだ今では男女ともに使用しても間違いないと言われています。
より敬意を高める言い方として「貴台(きだい)」があります。

似た言葉として「貴公(きこう)」という言葉がありますが、こちらは目下の人にしか利用できない表現ですので気をつけましょう。

「貴女(きじょ)」

同等または目上の女性に使用できる表現です。
男性には「貴男(きなん)」という表現もあります。

「貴方(あなた)(きほう)」

貴がついているので敬意が込められていると勘違いされることがありますが、「貴方」は自分と同等または目下の人に使用する言葉です。目上の人には使えませんのでビジネスメールでの使用は避けましょう。
ちなみに「貴方」という言葉自体に敬意が込められているので「貴方様」は重複敬語になり間違った使用方法です。

「皆々様(みなみなさま)」

「皆々様」は「皆さん」をより丁寧にした表現です。
「各位」と意味としては同じになりますが「各位」の方がかしこまったイメージを受けられることが多いようです。

「御社(おんしゃ)」「貴社(きしゃ)」

相手の会社のことを敬う表現です。
「御社」は話し言葉で「貴社」が書き言葉とされていますので、メールでは「貴社」を利用するようにしましょう

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その他のビジネスメールで使われる特殊な表現

ここではその他のビジネスメールにて使用されている特殊な表現について説明したいと思います。
簡単な敬語を使用する方がシンプルな印象ですが、よく見かける表現は意味を理解しておきましょう。

表現意味
ご査収(さしゅう)願います内容をよく確認してお受け取りください
受領(じゅりょう)しました重要なことを受け取りました
拝受(はいじゅ)しました「受領しました」をより丁寧にした表現
ご容赦(ようしゃ)願います大目に見てください
許してください
ご教示(きょうじ)願いますやり方・方法・手段を教えて欲しい
ご教授(きょうじゅ)願います「ご教示」よりも継続的なものごとを教えて欲しい
ご賢察(けんさつ)願いますお察しください
ご高配(こうはい)を賜りご配慮いただき
承服(しょうふく)しがたい承知できない
僭越(せんえつ)ながら立場をわきまえず出過ぎた真似をしていますが
陳謝(ちんしゃ)する理由を述べて謝罪する

よく見かける表現だけれど、その意味を理解していなかったものもあるのではないでしょうか?
積極的に使う必要はありませんが、メールの内容や相手に合わせて使いこなせるようになっておくと良いでしょう。

まとめ

ビジネスメールで使用される普段あまり使われない独特な表現を紹介させていただきました。
しかし、現代のビジネスメールに求められているのは簡潔でわかりやすい文章です。効率良く必要な連絡をするためのビジネスツールであるので、効率を下げてまで丁寧な表現をする必要はありません。
それでもその意味を理解しておくことは重要でしょう。
積極的に使用するのであれば、その言葉の意味と使い方をきちんと理解した上で使用するようにしましょうね。

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