今までの資料作成では、自社に戻ってから、パソコンに導入されているエクセルやパワーポイントを使って、見積書や提案書などを作っていました。
出来上がった資料を持って、得意先や顧客先を訪問するのですが、これでは移動のコストが掛かってしまいます。
今やモバイル機器を持参し、外出先など好きな場所で資料作成を行うのが一般的です。外出先でも気軽に資料作成ができるアプリが数多く存在します。
そこで今回は、ビジネスに必要な資料作成アプリを詳しく解説。何か良いアプリはないかと、探しているときは参考にしてください。
どのような資料作成をしたいかでアプリを選ぶ
資料作成の種類によって、向いている資料作成アプリが存在します。
見積書や提案書、プレゼン企画書などはWordでも作れますが、それぞれの専用アプリで作れば、かなりの時間短縮です。
提案書はパワーポイントなどで作りますが、顧客に訴える良い資料作りを考えると、さらに機能性の高いアプリを使うことを考えましょう。
時間がないときでもクオリティの高い提案書を作りたいなら「bizocean」、豊富なテンプレートが魅力の「テンプレートBANK」など、提案書だけでも用途に応じてさまざまなアプリがあります。
資料作成をするときはすべて同じアプリを使うのではなく、目的に合ったアプリを使うことで、クオリティの高い資料が短時間で作成できるのがポイントです。
ビジネスの成功は効率化がすべてとも言えます。適材適所を考えて、いろいろなアプリをつかいこなしましょう。
おすすめの資料作成アプリと使い方
ここでは目的別に、資料作成アプリの使い方を紹介します。
定番の「PowerPoint」やMACで使うのに適したアプリなど、代表的な資料作成アプリの詳細を見ていきましょう。
スライドといえば「PowerPoint」
一般的に多く普及しているビジネスソフト「office」。そのなかにある資料作成アプリが「PowerPoint」です。
スライド作成やフローチャートを作るための、ツール機能が満載なアプリで、企画書や提案書が作りやすくなっています。
動画や画像などを埋め込んで、視覚に訴える効果的な資料製作が可能です。YouTubeにアップロードした動画も、URLを入れるだけで簡単に挿入できます。
既存で作成してあるグラフも好きな場所に、簡単に挿入できるのもポイントです。
見やすく効果的な資料作りに最適なアプリなので、プレゼンテーションや会議で大活躍できるアプリとなっています。
使い方
アプリを起ち上げると、基本となるスライドが表示されているので、そこへタイトルや表紙に飾る画像や動画など情報を盛り込んでください。日付や製作者などを入れるのもおすすめです。
それからスライドを増やしていくのですが、メニューバーのスライドから「新規スライド」で増やせますが、左側にあるスライドタブから新規スライド作成でも増やせます。
2枚目からはそれぞれの目的や意図、企画内容や提案したいテーマなどを意識して作っていきましょう。
画像や動画はメニューバーの「挿入」からしてください。YouTubeの動画URLも「挿入」内にあるハイパーリンクから指定します。
スライド中で再生されるわけではなく、クリックすることでブラウザーが立ち上がり、再生されるので、一言「クリックしてください」などの文面を添える方が親切です。
macの定番「Keynote」
iPhoneやiPadでも資料作成ができる「Keynote」は、プレゼン資料や会議資料などが外出先など、どこでも好きな場所で気軽に作れると評判のアプリです。
mac用のアプリで、パソコンはもちろんのこと、iPhoneやiPadでも使いやすくなっています。
相手にファイルを送信するとき、Androidを使っている場合でも、見るだけなら可能です。その場合はPDFに変換して送ることで、Android端末でも見られます。
時間のないときは電車での移動中に資料を仕上げ、先方に送付できるので、いざというときに頼りになるアプリです。「Keynote」の特徴として、アニメーションエフェクトが使えるので、視覚的に訴えたいメッセージなど、動きのある効果が付けられます。
テーマプレートも多数そろっているため、資料内容に合わせたテーマ選びができるので、時間の短縮ができるのもメリットです。
使い方
一番最初にアプリを起ち上げると、iCloudを利用するかどうか聞かれますので、「iCloudを使用」を選んでください。
iCloudはクラウド上に大切なデータを保存しておけるサービスのことで、アップルの会員登録をしていれば使えます。
アップルIDとパスワードでログインして利用しますので、事前に会員登録しておいてください。
そのあとは「プレゼンテーションを作成」を選び、プレゼンテーションテーマを決定します。
画面設定で「ワイド」と「標準」の2択が出てきますが、通常のプレゼン資料では「標準」を選びましょう。テレビなどのモニターに映し出す場合に「ワイド」を選びます。あとは任意の場所に、テキストや画像、動画などを配置してください。完成した資料はクラウド上に保存できるため、どのモバイル機器からでも参照できます。
いつでもアクセス・編集可能な「Googleスライド」
プラットフォームを選ばない、プレゼン資料作成アプリと言えば「Googleスライド」です。パソコンやスマホ、タブレットなど、chromeが使える環境なら、どの機器でも使えます。
会社のパソコンで編集した資料作成を外出先のタブレットや、自宅のパソコンで編集も可能です。
自宅のパソコンで作業するときは、しっかりとセキュリティ対策をしてからにしましょう。大切な資料が流出でもすれば大変なことになります。
クラウド上で作成するため、パソコンがフリーズしてしまったときでも、都度保存してくれるため安全です。
変更を行えば即時状態を保存してくれるため、保存し忘れも心配ありません。
チーム内でプレゼン資料を共有するのも非常に簡単で、全員が編集可能なため、膨大な量の資料でも協力して作成できます。
また、パワーポイントファイルを「Googleスライド」に変換できますし、「Googleスライド」からパワーポイントに戻すことも可能です。
「Googleスライド」で作った資料をパワーポイントしか使えなくても、パワーポイントで編集し、「Googleスライド」に戻せます。
使い方
スマホやタブレットで使う場合は、アプリをダウンロード&インストールします。
一度資料を作ってしまえば、あとはGoogleドライブからファイルを選択するだけで作成可能です。スライド画面を開いて、「新しいプレゼンテーションを作成」の空白をタップしてください。
1枚目のスライドが表示されますので、そこにテキストや画像、動画などを挿入していけば完成です。
出来上がったスライドは、「プレゼンテーションを開始する」をタップすれば、どんな感じで完成したのかが確認できます。
いくつかテーマもありますので、好きなテーマをタップして選択すると、すべてのスライドにテーマが適用されるので、資料に最適なものを選んでください。
好きなテーマが見つからない場合は、無料のテーマをアップロード可能です。「Googleスライド」や「テンプレートパーク」から無料でダウンロードできます。
その他目的別におすすめの資料作成アプリ
資料作成アプリは、上記で紹介した以外にも多くのアプリが存在します。
大まかに分けると、自宅や会社でじっくりと資料作りに向いているもの、外出先など好きな場所で作成できるもの、作成した「office」ファイルをスマホやタブレットで編集するものです。
今はアクティブに活動するビジネスマンが多いため、好きな場所で作成ができたり、どんなモバイルでも編集できるタイプが人気です。
以前は動画を取り入れたプレゼン資料はパソコンで作成していましたが、今では好きな場所で動画なども編集できるようになりました。
目的やテーマ、資料の種類などで、最適な資料作成アプリを使い分けるのがポイントです。すべて同じアプリで作るよりも、断然クオリティの高いものが作れますし、時間短縮につながります。
できれば多くの資料作成アプリを試してみて、自分に合っているアプリを用途ごとに4~5個用意しておくのがおすすめです。