「エビデンスを提示してもらえますか?」「今日のアジェンダは?」「それはフィックスですか?」突然このような質問をされて返答に困ってしまった経験はありませんか?
少し前から定着しつつあった「リスケ」「タスク」など比較的理解しやすいものは「ニュアンスで通じる」部分がありましたが、いよいよ意味が分からない言葉が増えたと感じてきたのではないでしょうか?
最近使用される機会が増えたこのような言葉を『カタカナ・ビジネス用語』と言います。
このカタカナ・ビジネス用語は、今となっては多くの人が当たり前のように使用しているので、今さらその意味を聞きにくいですよね。
そこで、この記事ではカタカナ・ビジネス用語をアイウエオ順で一覧にしました。例文も付いていますのでぜひ使いこなせるようになりましょう!
【ア行】のカタカナ・ビジネス用語
ア行のカタカナ・ビジネス用語です。
アグリー
語源:agree
意味:同意する・支持する・承諾する・相手の意見に対して賛成する場合に使用
日本語例文:「この案には会議で8割の社員が同意した」「部長の意見に賛成です」
カタカナ例文:「この案には会議で8割の社員がアグリーした」「部長の意見にアグリーです」
アサイン
語源:assign
意味:任命する・割り当てる
日本語例文:「彼がプロジェクトのチームリーダーに任命された」
カタカナ例文:「彼がプロジェクトのチームリーダーにアサインされた」
ASAP(アサップ)
語源:as soon as possible
意味:できるだけ早く・なるはや
日本語例文:「なるはやで返事が欲しい」「この議事録をできるだけ早く作ってもらいたい」
カタカナ例文:「ASAPで返事が欲しい」「この議事録をASAPで作ってもらいたい」
注意点:多少カジュアルな表現なので目上の方や取引先には使用しない方が良いでしょう。
アジェンダ
語源:agenda
意味:行動計画・予定表・議題
日本語例文:「今日の会議の議題は」
カタカナ例文:「今日の会議のアジェンダは」
アジャイル
語源:agile
意味:俊敏に・素早く
日本語例文:「トラブルが発生した時には素早い対応が求められる」
カタカナ例文:「トラブルが発生した時にはアジャイルな対応が求められる」
アセット
語源:asset
意味:経営資源・資産・強み・長所
日本語例文:「当社の強みは他社にはない圧倒的な技術力です」
カタカナ例文:「当社のアセットは他社にはない圧倒的な技術力です」
アテンド
語源:attend
意味:付き添い・接待・案内
日本語例文:「取引先の相手を案内する」
カタカナ例文:「取引先の相手をアテンドする」
アドバンテージ
語源:advantage
意味:優位性・有利・利益
日本語例文:「自社の優位性を生かして売上を伸ばす」
カタカナ例文:「自社のアドバンテージを生かして売上を伸ばす」
アナウンス
語源:announcement
意味:知らせる・伝える
日本語例文:「会議での決定事項を部署内に伝える」
カタカナ例文:「会議での決定事項を部署内にアナウンスする」
アライアンス
語源:alliance
意味:提携・同盟・企業同士の協力体制
日本語例文:「両社が同盟を組めば相乗効果が期待できる」
カタカナ例文:「両社がアライアンスを組めば相乗効果が期待できる」
イシュー
語源:issue
意味:論点・課題・問題
日本語例文:「現状の問題を見つけ、対応策を考えなくてはいけない」
カタカナ例文:「現状のイシューを見つけ、対応策を考えなくてはいけない」
イニシアチブ
語源:initiative
意味:先導する・主導権
日本語例文:「この取引の主導権は私が握っている」
カタカナ例文:「この取引のイニシアチブは私が握っている」
インタラクティブ
語源:interactive
意味:双方的・相互的・対話型
日本語例文:「相互的なシステムを考えたい」
カタカナ例文:「インタラクティブなシステムを考えたい」
インバウンド
語源:inbound
意味:海外からの旅行客または顧客が自発的に接触してくること
日本語例文:「海外からの旅行者の対策が大切だ」「顧客からの問い合わせ業務を自動化する」
カタカナ例文:「インバウンド対策が大切だ」「インバウンド業務を自動化する」
注意点:旅行分野での使用と、その他のビジネスシーンの使用で多少意味が変わるので注意します。
エスカレーション
語源:escalation
意味:上の位の人物に報告する
日本語例文:「上司への報告は欠かせない」
カタカナ例文:「上司へのエスカレーションは欠かせない」
エビデンス
語源:evidence
意味:証拠・根拠
日本語例文:「この情報の根拠を提出してほしい」
カタカナ例文:「この情報のエビデンスを提出してほしい」
MTG(エムティージー)
語源:meeting
意味:会議・ミーティング
日本語例文:「会議の日程をお伝えします」
カタカナ例文:「MTGの日程をお伝えします」
注意点:メールなど文字での表記でよく使用されますが、言葉にして「エムティージー」と言う機会は少ないでしょう。
オーソライズ
語源:authorize
意味:公認される・承認される・権限がある
日本語例文:「このプロジェクトについて上司からの承認を得ています」
カタカナ例文:「このプロジェクトについて上司からのオーソライズを得ています」
オブサーバー
語源:observer
意味:傍観者・監視者
日本語例文:「監視者として来週の会議に参加する」
カタカナ例文:「オブサーバーとして来週の会議に参加する」
オルタナティブ
語源:alternative
意味:代替え案
日本語例文:「この計画の代替え案は用意されていますか?」
カタカナ例文:「この計画のオルタナティブは用意されていますか?」
オンスケ
語源:on schedule
意味:予定通り
日本語例文:「プロジェクトは予定通り進んでいます」
カタカナ例文:「プロジェクトはオンスケで進んでいます」
【カ行】のカタカナ・ビジネス用語
カ行のカタカナ・ビジネス用語です。
カンファレンス
語源:conference
意味:会議・協議
日本語例文:「IT会議に参加する」「協議の場を設ける必要がある」
カタカナ例文:「ITカファレンスに参加する」「カンファレンスの場を設ける必要がある」
注意点:医療関係やビジネスシーンでは会議などの意味が主になりますが、スポーツ業界では連盟や同盟という意味でも使用されています。
また、ミーティングが数十人規模の会議を想定するものであるのに対し、カンファレンスは小さい会議から数千人・数万人規模の会議にも使用できます。
キャパ(キャパシティ)
語源:capacity
意味:許容範囲・度量
日本語例文:「仕事の許容範囲を広げたい」「上司は部下の度量を把握するべきだ」
カタカナ例文:「仕事のキャパを広げたい」「上司は部下のキャパシティを把握するべきだ」
KGI(ケージーアイ)
語源:Key Goal Indicator
意味:目標を明確に数値化したもの
日本語例文:「このプロジェクトの目標を数値化しなくてはいけない」
カタカナ例文:「このプロジェクトのKGIを算出しなくてはいけない」
KPI(ケーピーアイ)
語源:Key Performance Indicator
意味:目標を達成するまでの過程を数値化したもの
日本語例文:「現段階で目標までの過程を数値化してください」
カタカナ例文:「現段階のKPIを出してください」
注意点:KPIはKGIを達成するために定められ、KGI達成の可能性を見極めるためにあります。
グランドデザイン
語源:grand design
意味:壮大な構想・計画
日本語例文:「当社の構想を明確にする必要がある」
カタカナ例文:「当社のグランドデザインを明確にする必要がある」
クリエイティビティ
語源:creativity
意味:新しいものを生む創造力
日本語例文:「新しいものを生む創造力はインスピレーションの源だ」
カタカナ例文:「クリエイティビティはインスピレーションの源だ」
クリティカル
語源:critical
意味:重要な・批評的な・致命的な・機器的な
日本語例文:「重要な問題を優先的に対処しなくてはいけない」
カタカナ例文:「クリティカルな問題を優先的に対処しなくてはいけない」
クロージング
語源:closing
意味:商談の成立・取引の完了
日本語例文:「成約率を上げるには取引完了時の会話が重要だ」
カタカナ例文:「成約率を上げるにはクロージングトークが重要だ」
コスパ
語源:cost performance
意味:費用対効果
日本語例文:「費用対効果を考えた企画提案をしてほしい」
カタカナ例文:「コスパを考えた企画提案をしてほしい」
コミット
語源:commit
意味:約束・宣誓・関わり合うこと
日本語例文:「結果を約束できなければ上司からの信用は得られない」
カタカナ例文:「結果にコミットしなければ上司からの信用は得られない」
コンセンサス
語源:consensus
意味:複数の人による合意
日本語例文:「この案件について、まだ社内で合意が取れていない」
カタカナ例文:「この案件について、まだ社内のコンセンサスが取れていない」
コンプライアンス
語源:compliance
意味:企業倫理を守ること
日本語例文:「社内の経営理念を守るためのルールを新入社員に教える」
カタカナ例文:「社内のコンプライアンスを新入社員に教える」
【サ行】のカタカナ・ビジネス用語
サ行のカタカナ・ビジネス用語です。
サステナビリティ
語源:sustainability
意味:持続可能性
日本語例文:「持続可能性を意識した提案をしてください」
カタカナ例文:「サスティナビリティを意識した提案をしてください」
サマリー
語源:summary
意味:要点・概要・要約
日本語例文:「報告書には概要をつけると良い」
カタカナ例文:「報告書にはサマリーをつけると良い」
シナジー
語源:synergy
意味:相乗効果
日本語例文:「他部署との相乗効果を期待する」
カタカナ例文:「他部署とのシナジーを期待する」
ジャストアイディア
語源:just idea
意味:単なる思いつき・頭に浮かんだこと
日本語例文:「思いつきですが、このような方法はどうでしょうか?」
カタカナ例文:「ジャストアイディアですが、このような方法はどうでしょうか?」
スキーム
語源:scheme
意味:枠組みのある計画・やり方
日本語例文:「同様のトラブルが発生しないように業務のやり方を見直す」
カタカナ例文:「同様のトラブルが発生しないように業務のスキームを見直す」
スケール
語源:scale
意味:大きさ・規模・程度
日本語例文:「当社の規模から得られる利点を生かしたプロジェクトを提案した」
カタカナ例文:「当社のスケールメリットを生かしたプロジェクトを提案した」
スタンス
語源:stance
意味:態度・立場
日本語例文:「先日の会議では積極的な態度をアピールした」
カタカナ例文:「先日の会議では積極的なスタンスをアピールした」
ステークホルダー
語源:stakeholder
意味:利害関係者
日本語例文:「株主総会で会社の利害関係者に理解してもらう必要がある」
カタカナ例文:「株主総会で会社のステークホルダーに理解してもらう必要がある」
ソリューション
語源:solution
意味:問題解決・問題の解決方法
日本語例文:「顧客に明確な問題の解決方法を提案した」
カタカナ例文:「顧客に明確なソリューションを提案した」
【タ行】のカタカナ・ビジネス用語
タ行のカタカナ・ビジネス用語です。
タイト
語源:tight
意味:スケジュールや人員に余裕がない
日本語例文:「非常に余裕のないスケジュールになっている」
カタカナ例文:「非常にタイトなスケジュールになっている」
タスク
語源:task
意味:作業・課題
日本語例文:「優先すべき作業を先にこなすべきだ」
カタカナ例文:「優先すべきタスクを先にこなすべきだ」
デッドライン
語源:dead line
意味:締切り期限
日本語例文:「この案件の締め切り期限は明日までです」
カタカナ例文:「この案件のデッドラインは明日までです」
ディティール
語源:detail
意味:細かい部分・詳細
日本語例文:「計画の詳細を共有する」
カタカナ例文:「計画のディティールを共有する」
デフォルト
語源:default
意味:基準・普通・初期設定値
日本語例文:「初期設定をいじらないでください」
カタカナ例文:「デフォルトの設定をいじらないでください」
テレコ
語源:歌舞伎の「手入れこ」からできた言葉
意味:互い違い
日本語例文:「2社宛の書類が互い違いになってしまった」
カタカナ例文:「2社宛の書類がテレコになってしまった」
まとめ
よく使用されるカタカナ・ビジネス英語のア行〜タ行を紹介いたしました。
思っていた意味と違った言葉はありましたか?
後半のナ行〜も引き続きご確認くださいね。
今さら聞けない『カタカナ・ビジネス用語』一覧!すぐ使える例文付き!【ナ行〜ワ行】
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