チームコミュニケーション

報連相はゲームで!コミュニケーションを活性化するゲーム式研修とは

部課長ゲーム

部課長ゲームとは、5人1組のチームに分かれ、次のようなルールに従って、行われるゲームです。最終的に、目的をクリアしたチームが勝つことになります。

1.各人に指示書が渡される。部長役の指示書にしかゲームクリアの条件となる目的については書いていない。そして、そのことは誰も知らない。指示書の作業はすべて完結することと。

2.各人は、部長は課長にしか指示ができず、課長は社員にしか指示ができないこととなっている。なお、課長は2人おき、それぞれが部下を1人ずつ持っている。

3.指示に対しては報告を行う。報告は、部下から課長、課長から部長に対して行う。

4.指示・報告のコミュニケーションは、メモの交換のみで行われ、枚数が決められている。決められた枚数でしか指示・報告は行ってはいけない。

5.メモの他、口頭でのコミュニケーションは禁止されている。

終わった時に、指示書に書かれた内容を実行する手段が書かれたメモが、各人の手元にあることが完成イメージです。しかし、これを制限時間内に行うのが非常に難しく、終わってみて指示の全体像が分かると、参加者が「なんだそうだったのか」と驚くことが典型的な反応です。

また、部下役は特にただ言われたとおりにメモを交換しているだけになってしまい、往々にしてモーチベーションが下がります。このことから、「いかに部長役が目的を伝えようとしなかったか、そして部下も目的を聴こうとしなかったか」が浮き彫りになって終わるようです。

報連相ゲーム 

報連相ゲームには、さまざまなバリエーションがありますので、例として2つあげます。

(1)指示した通りに絵を描かせるゲーム

ルール

1.9マスの正方形を書かせる

2.指示役、書く役それぞれに分かれる

3.指示役は、手本を口頭の指示のみで書く役に伝える

4.書く役は指示役の指示にしたがって絵を描く

5.手本通りに最短時間で絵をかけたチームの勝ち

このゲームは、報連相のとくに報告を、「指示」を通じて学ぶ練習問題として使われます。聞いて書く役のメンバーもうまく聞き出さないと、正しい絵を描くのに必要な情報を話すことができません。必要な情報をまとめて表現することを学びの主目的としながらも、話を引き出すことの重要性にも気が付くことができます。

(2)野球のポジションあてゲーム

「明日は、関連会社の野球大会であるが、たまたまメンバー表を作成する担当者が、メンバー表の作成を忘れてしまった。おりしも今日は土曜日で、係長と課長しか連絡を取り合えない。あちこち電話して2人で調べたところ断片的な情報が上がってきた…」

といったストーリーの元、参加者にカードが配られます。そこで、カードをもとに、メンバーをすべて当てることが課題となるクイズゲームです。

ルール

1.      4~6人のグループを作らせる

2.      グループにカードを配る

3.      カードはお互いに見せ合ってはいけない

4.      自分の情報を口頭で開示する

5.      グループで話し合い、論理的制約条件から、9人のポジションを導く

ここでも話し合いで正確に情報を伝えるのが一つのポイントになります。それだけでなく、聞いたことを正確に理解し、論理的制約条件に照らして適切にまとめる能力の練習問題でもあります。聞き違い・言い間違い・条件の絞り込みの甘さなどの要因から、他人がいかに誤解を起こしやすいか、強く印象付けられるようです。論理クイズ的な面白さもあり、人気のある報連相ゲームです。

・ルールライティングワーク

「じゃんけん」「あっちむいてほい」といった当たり前に皆が知っているゲームのルールを正確に書き、そして、正確に再現するゲームです。

ルール

1.2人1組になる

2.1人がゲームを文章に正確になおす

3.さらに書かれた文章を読み上げる

4.もう一人が、書かれた文章通りに動けるか試す

知っているつもりのことも、いざ伝えるとなると、伝えるための技術がいることに気づくことを主目的としています。「こう言われたからこう動いたらまるで違う」といったことも少なくなく、シンプルで場も和みますので、研修冒頭のアイスブレイク的に使うことにも向いているゲームです。

ドミノインテリア

お客様の要望に応えて、いくつインテリア製品が納入できるかをチームで競うゲームです。

お客様からのヒアリング、営業がお客様要望のインテリアをできるだけ多く納品できるように提案、製造は提案数だけ納品できるよう、製造を行います。

自分の役割の中でしか行動してはいけない、他の部署のフォローができないルールがあることがポイントです。他の部署に要望を伝えるには、伝達役を通じて伝達する、といったルールを守ること、そして協力してお客様の要望として伝えられたところを実現することにより、会社でのコミュニケーションを学びます。

外部研修で本格的に報連相

社内で無料のゲーム形式の研修を行うことについては、限界もあると思われます。例えば、進行役に適任者がいない場合や、参加者が極めて多い場合、あるいは、若手の離職防止プログラムのような他の目的と組み合わせる場合などがそうです。

そういう場合は、上記にあげたゲーム研修を外部研修で行うことを検討してよいでしょう。例えば、インソースの新人や若手職員向け報連相研修のように、特に報連相のタイミングや、報告の適切な表現といった共通の課題に焦点を当てる研修は、課題の解決に有益です。さらに、研修の開催は社内で行うと、運営の効率性が課題になりますが、外部研修を依頼すると、ゲームに関する道具の準備などロジスティックスも依頼に応じて代行してくれます。

新人・若手職員には、特にゲームを取り入れた研修に参加させることのメリットが大きいと思われます。ゲーム感覚で正しく報連相を身に着けさせ、会社のコミュニケーションを活性化させましょう。

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