資料作成、「いつも今一つのように感じる」「苦手とまでは言えないけれども、得意でもない」そんなモヤモヤを抱えていらっしゃる若手社会人の方は多くいらっしゃることかと思います。
そういう場合の対策としておすすめなのが、本で勉強することです。しかも、本に実例が出ているとすると、すぐにイメージがわき、先輩や上司からの小言や朱入れよりも効くかもしれません。
ここでは、すぐに「効きそう」なおすすめの本を15冊選び紹介しています。おすすめの本を選ぶ視点もぜひ知っておいてください。
■資料作成の本を選ぶ際のポイント
1.何を学びたいのか明確にする
資料作成、と言っても文章・図・グラフ、あるいは絵のように、資料に載せられている情報は多岐にわたっています。
あなたの資料作成の中で、「今一つ」、というのはどこの部分なのでしょうか。例えば、文章、と考えた場合、文章をもっとどうさせたほうがいいでしょうか。コンパクトに書きたいですか?具体例の使い方はどうでしょう。
このように自分の資料作成の傾向を分析をすると、要改善ポイントが見えてきます。これに合った本を選ぶのがベストです。
なにを最も学びたいのか、ターゲットを絞ると、役に立つ本も絞られてきますし、また、目的・ゴールがはっきりしているので、本のポイントも頭に入りやすく、期待できます。
2.情報を鵜呑みにせずに複数冊チェックする
資料作成の本は、世の中に多く出回っています。しかも同じような本が並んでいるので、選ぶときには大変厄介に思えます。
事実、Amazonで、資料作成と検索すると、止まらないほど多くの本が検索結果として表示されます。その中で、1冊に絞ろうとするとますます選べなくなります。
1冊で全部、というのはこれだけの本があると、むしろ欲張りすぎといえます。そこで、2-3冊、自己分析結果をもとに、目的に合った本を選んで読みましょう。下記の本の紹介でも、目的別に複数チョイスしています。
複数のソースにあたると、一つの情報はより信ぴょう性の高いものになりますから、その意味からも目的に合わせて複数の本を読むことはおすすめです。
■資料作成時におすすめの本15選
まずは基礎を押さえたい方におすすめの本
「資料作成のスキル、あれもこれも足りない」「そもそも自己分析をするだけの資料作成の知識が足りないかもしれない」と思う方は、まずここに紹介された本を手に取ってみてください。
社内プレゼンの資料作成術 前田鎌利
ソフトバンクで孫正義社長の1発OKを数多く獲得した資料作成の達人の著。
「資料作成をシンプルにしたい」
「ぱっと見でわかるようにしたい」
「ぶれないロジックをプレゼンで見せたい」
そんな方にうってつけなのがこの本です。
「課題・原因・解決策・効果」の基本構成で解決策に関する稟議を通し、社内各方面の承認を得るための資料作成方法がすぐわかります。また、こうしたプレゼンの「基礎」「定石」を使いこなせない方のために、どういう言葉でロジックをつなぐのか、極めて具体的でシンプルに書かれています。
社外プレゼンの資料作成術 前田鎌利
こちらは、社内プレゼンの資料作成術の姉妹編です。
社内編が「ロジック」「ソリューション」に中心をおいていたのに対し、社外編はロジックに加え「クライアントの感情を動かす」に焦点を当てる資料作成術を説いています。
「共感・信頼・納得・決断」を一つのストーリーとして、「共感」を得るのに必要な表現技術を80枚のグラフィックですぐに誰でもわかるように解説しています。
マーケティング論でも「感情」「共感」は強調されるのですが、具体的に何かよくわからない、という方にもおすすめです。
プロの資料作成力 清水久三子
資料作成の以前に、
「あなたがメッセージを伝えなければならない人は誰か」
「何のためにメッセージを伝えるのか」
「そのメッセージは人を動かすに足るものか」
これらの問いに的確に答えられるだけの基礎を作ることの必要性を痛感させられる本です。
すでに紹介した2冊がフレームワーク志向を前面に出し、方法に即効性があるのに対し、より本質に迫り、顧客の真の意図・真の課題を探ろうというアプローチで、資料作成の神髄を説くのがこちらの本です。資料はもともとなぜ作らなければならないのか、徹底的に突き詰めます。
著者はコンサルティング会社で教育・人材育成に長年かかわったプロを育てるプロ。
「ターゲットの抽出」「目的設定」「メッセージ」のそれぞれ質を高めると、その結果として、思考の型・フレームワークができてくることが自然に理解でき、他の資料作成本の入門書として読んでもよいでしょう。基礎のさらに基礎を知りたい方向けです。
各ツールでの資料作成技術を学びたい方におすすめの本
パワーポイントとエクセルについて、ツールの使い方に要改善点がある、と思う方におすすめの本はこちらです。