文書とメールの違い
お詫びの気持ちを文書かメールか使い分けるポイントは、送る相手や事柄の重さです。もし、お詫びの気持ちを、役職や年齢が離れた相手に対して伝える場合は、文書で伝えることが一般的です。また、自身に非があり、相手に対して重大な損害を与えてしまった場合は、メールではなく文書にして謝罪しましょう。メールは効率的に作成できる一方で、相手に誠意が伝わりづらいという特徴もあります。
謝罪したい相手が捕まらず、直接謝罪できない状況で、一刻も早く謝罪の意図を伝える必要がある場合に、メールにて謝罪と現状報告、今後の対策等を記載したメールを送信しましょう。
お詫びのメールのポイント
こちらでは、お詫びのメールを作成する方法についてご紹介します。お詫びのメールを送る場合は、以下の3点をおさえましょう。
- 対応のスピード
- 具体的な解決策
- 件名をわかりやすく
では、それぞれのポイントについてご紹介します。
1.対応のスピード
ポイントの1点目は、対応のスピードです。メールのメリットは、お詫び状と異なり、すぐに相手に届けることができることです。謝罪やお詫びは迅速に伝える必要があるため、自身の非が明白になった場合は、迅速にメールで謝罪しましょう。対応が早いほど、相手に誠意が伝わりやすく、今後とも良い関係を築ける可能性が高まります。
ただし、上述のように、自身の非が明確になるまでは、お詫びメールを出すのは控えましょう。
2.具体的な解決策
ポイントの2点目は、具体的な解決策を提案することです。これは、お詫び状もお詫びメールも同様のことが言えます。具体的な解決策を提案し、クライアントやお客様が安心して取引できるようにしましょう。
3.件名をわかりやすく
ポイントの3点目は、件名をわかりやすく記述することです。件名をわかりやすくするためのポイントは、以下の4点が挙げられます。
- 具体的なトラブルの内容:「商品不備についてのお詫び」
- 日付:「〇〇月〇〇日の会議のお詫び」
- 解決策の提案:「資料紛失についてのお詫び・今後のご相談」
- 緊急性や重要度:「【緊急】新商品の不備についてのお詫び」
具体的なトラブルの内容や日付、解決策を提案し、相手がメールを受け取った際にすぐに内容を把握できるようにしましょう。
お詫びメールの文例
こちらでは、実際にお詫びメールを書く際に参考になる例文をご紹介します。お詫びメールでは、季節の挨拶や時候の挨拶は不要です。
謝罪したい内容を簡潔に記載しましょう。ビジネスメールに慣れていない方は、以下の例文を参考にしてください。
誤送信の場合
こちらは、相手に誤送信したことに対するお詫びメールです。以下のように謝罪しましょう。
件名:【緊急】誤送信のお詫び株式会社〇〇
マーケティング部門〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
先ほどお送りいたしましたメールにつきまして、宛先の入力ミスにより
〇〇様にお送りしてしまいました。
確認不足により、謝ってメールを送信してしまいましたこと、お詫び申し上げます。
お忙しいところ大変恐縮ではございますが、下記のメールを開封せずに削除していただきますと幸いです。
送信日時:2019/05/01/10:00
差出人:〇〇
件名:〇〇商品の取引の件
こちらの不手際により、お手数をおかけしてしまいまして誠に申し訳ございません。
今後同様の問題が起きないよう、送信前に宛先を他の者とチェックし、ミスの防止に努めます。
改めて、このたびは誠に申し訳ございませんでした。今後ともよろしくお願いいたします。
まず、誤送信により緊急で対応しなければならない場合は、件名に【緊急】と記載しましょう。これにより、メールを受け取った相手は、緊急度の高いメールだと認識してくれます。
また、ミスが発生したことに対し、今後の解決策を提案することも忘れないようにしましょう。
納品遅延の場合
こちらは、納品遅延に対するお詫びメールです。以下のように謝罪しましょう。
件名:納品遅延のお詫び株式会社〇〇
マーケティング部門〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
このたびは、弊社商品をご注文いただき、誠にありがとうございます。
ご注文いただきました商品の発送に関しまして、
商品発送に遅延が生じ、本日の発送の予定から明日の発想に変更させていただきます。
〇〇様に多大なご迷惑をおかけすることとなり、誠に申し訳ございません。
今回、生産地である〇〇県での大雪による交通障害が原因となり、
商品発送に影響がでております。
商品は現在、弊社物流センターに届いており、
明日の発送で貴社にお届けできる状況でございます。
お急ぎのところ誠に恐縮ですが、明日の到着までお時間頂きますよう
何卒ご理解の程宜しくお願い致します。
取り急ぎ、発送についてのご連絡申し上げます。
まず、件名にて納品遅延のお詫びと記載し、お詫びの内容を伝えましょう。そして、謝罪の気持ちを伝えた後に、納品遅延となった原因と今後の発送の予定についても記載します。
社内へのお詫びの場合
トラブルが発生した場合は、社外だけでなく、社内の相手に対してもお詫びメールを作成する必要があります。以下は、資料に記入漏れがあった際のお詫びメールの例文です。
件名:記入漏れのお詫び株式会社〇〇
マーケティング部門〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇と申します。
先日、お問い合わせ頂いた資料の件、失念しておりました。
大変申し訳ございません。
当社資料データへの出典記載が抜けているとの事、
確認いたしました。
入稿時には入っておりましたが、私のミスにより
校正の段階で抜け落ちておりました。
このような見落としをしてしまいましたことを、
本当に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。
増刷分より、出典を入れるように手配致しました。
今後このようなことのないように、記載内容を他の者とチェックし、ミスの防止に努めます。
納品の折りにお会い出来ることと思いますが、
取り急ぎ、メールにてお詫び申し上げます。
まず、社外向けのお詫びメールと同様に、件名にてお詫びの内容を伝えましょう。そして、謝罪の気持ちを伝えた後に、具体的な解決策を提案しましょう。
その他に参考に指定文例
お詫びメールを出さなければいけないシーンは、上述の他にもあります。以下のサイトでは、お詫びメールの参考になる例文が掲載されています。ビジネスメールを書く際は、以下のサイトも参考に作成しましょう。
ビジネス文書メールの基本と正しい書き方。参考にしたい依頼・お礼・お詫び等の例文4パターン
続きを見る
適切なお詫び状を送りましょう
ビジネス文書の詫び状の書き方と注意点をご紹介しました。自身に非があり、相手に迷惑をかけてしまった場合は、すぐにお詫び状、もしくはお詫びメールを送る必要があります。自身の非が明白になった際は、すぐにお詫びの対応をしましょう。
お詫び状やお詫びメールを出す場合は、まずは謝罪の気持ちを伝えるように心がけましょう。言い訳をせず、誠心誠意お詫びの気持ちを伝えることで、今後の相手と良い関係を築けるように努めることが大切です。また、謝罪の気持ちだけでなく、トラブルが発生した原因と今後の対策についてもきちんと明記し、適切なお詫び状、お詫びメールを送りましょう。