情報共有は、業務を進めるうえで必要不可欠であり、できるビジネスパーソンほど情報共有を徹底しています。とはいえ、「情報共有の必要性がわからない」「どのように情報共有することがベストなのかわからない」など、課題を感じているビジネスパーソンが多いのではないでしょうか。
この記事では、情報共有の意義から具体的な手法まで幅広く解説します。正しく理解して、効果的な情報共有ができるようにしていきましょう。
情報共有の概要と目的
そもそも、情報共有とは何でしょうか。情報共有についてきちんと理解していないと、正しく情報共有ができません。
さらに、情報共有が行われないことで、会社や組織には大きなリスクとなります。では、情報共有が会社や組織にとって必要な理由をみていきましょう。
情報共有の概要
情報共有とは、情報を収集、整理、共有することを言います。まず、顧客情報やノウハウなどの情報を集め、次に情報をカテゴリーごとに整理し、そして最後に社内に共有します。
情報を集めて共有すれば良いと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、集めた情報を整理する過程も重要です。
整理しなければ、社内の情報が乱雑になり、情報を引き出すのに手間がかかる恐れがあります。情報共有の際は、収集、整理、共有の3つの過程を意識しましょう。
情報共有の目的
情報共有の概要を解説しましたが、ただ情報を収集、整理、共有すればいいわけではありません。情報共有の目的を意識して進めることが重要です。
情報共有の目的は大きく5点あります。
組織の成長のために必要な情報を取捨選択する
情報共有の目的の1点目は、組織の成長のために必要な情報を取捨選択することです。個人が収集してきたすべての情報が会社や組織にとって必要とは限りません。
個々が保有している情報をメンバーに情報共有することで、価値のある情報を取捨選択し、社内に蓄積することができます。
ナレッジの属人化を防ぐ
情報共有の目的の2点目は、ナレッジの属人化の防止です。ナレッジの属人化とは、情報やノウハウが個人や少人数の社員のみ保有している状態です。このような状態では、会社全体のパフォーマンスの向上ができません。
会社として売り上げを達成するためには、社員全体のパフォーマンスを向上しなければなりません。
そのためには、情報共有で個人が保有しているノウハウを共有し、会社全体の課題解決のスピードを上げる必要があります。
業務の生産性を上げる
情報共有の目的の3点目は、業務の生産性の向上です。情報共有では、ある社員が収集した情報を他の社員も活用できるため、情報を集め直す手間が省けます。例えば、ある社員の情報共有によって、顧客情報や資料作成のノウハウなどが共有されていれば、他の社員は一から調べる必要がなく、二度手間を防ぐことができます。
コミュニケーションを活性化する
情報共有の目的の4点目は、コミュニケーションの活性化です。社員数や部門数の多い会社では、コミュニケーションは業務を進める上で重要です。情報共有を行うことで、コミュニケーションのきっかけとなり、業務を円滑に進めることができます。
新たな発想を生む
情報共有の目的の5点目は、新たな発想を生むきっかけになることです。チーム内や会社内で、お互いの情報やノウハウを共有し合うことで、自身では気づけなかった視点や相違点を発見でき、新たな発想やアイデアを生むきっかけになるのです。
あなたの組織の現状は?
情報共有を行うことで、生産性の向上やコミュニケーションの活性化など、会社にさまざまなメリットをもたらします。自身が所属している組織ではきちんと情報共有ができているでしょうか? 一度、組織の現状を振り返ってみましょう。
・お互いのタスクや進捗を把握していない
・効率的に作業ができていない
・社員同士のチームワークが悪い
・社員によって情報共有の仕方が異なる
・情報共有したつもりになっている
以上の項目に当てはまっている場合、情報共有ができていない、もしくは問題があると言えます。では、なぜ情報共有が進まないのでしょうか?
情報共有が機能しない原因
情報共有が進まない原因は、仕組み・ルールに問題がある場合と意識に問題がある場合の2つに分かれます。では、それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
仕組み・ルールに問題がある
情報共有が機能しない原因の1点目は、仕組みやルールに問題があることです。例えば、社内の情報共有がメールであったり、口頭であったりと、社員によって情報共有の方法が異なるという問題は、情報共有のルールが明確でないことが原因として考えられます。
情報共有では、仕組みやルールを決め、誰もが情報共有できる環境を作ることが大切です。
情報共有がなかなか浸透しない場合は、情報共有の仕組みやルールをもう一度見直しましょう。
意識に問題がある
情報共有が機能しない原因の2点目は、意識に問題があることです。会社や組織に情報共有しない同僚や部下がいる場合、「情報共有にメリットを感じていない」「情報共有の優先順位が低い」など、社員の意識に問題がある可能性があります。
意識に問題がある場合は、まず情報共有しない心理を明らかにし、対策をたてることが必要です。例えば、情報共有に手間がかかっており、面倒に感じている場合であれば、情報共有の負担を軽減する対策を行いましょう。
正しく情報共有するおすすめの方法とは
ここまでは、会社や組織で情報共有が進まない原因についてご紹介しました。次に、情報共有を徹底するための方法をみていきましょう。
正しく情報共有をするためには、情報共有を仕組み化することが必要です。仕組み化とは、情報共有の制度を作り、ルーチンワークの作業に組み入れることです。仕組み化することで、情報共有が毎日の業務の一部となり、社員に習慣化させることができます。
情報共有を仕組み化するためには、情報共有の環境、ルール、意識の3つのポイントから制度を作り上げる必要があります。では、仕組み化の具体的な方法についてご紹介します。