「仕事に活かす情報収集の方法がわからない」「情報収集を効率的にするにはどうしたら良いのかわからない」「仕事ができる人の情報収集の仕方を知りたい」このような悩みをおもちのビジネスパーソンは多くいらっしゃるのではないでしょうか。仕事が速く、仕事ができるビジネスパーソンは、必ずといっていいほど効率的かつ仕事に活きる情報収集をしていて、情報収集能力が高いです。そこで、この記事では、ご自身の仕事に活かせるような情報収集の方法とそのコツをご紹介します。
仕事における情報収集とは
仕事における情報収集は、むやみに情報を集めれば良いというわけではなく、仕事に活かすことが目的のはずです。つまり、情報収集をすることで、仕事が捗ったり、より成果が出たりする状態にすべきです。情報収集をおこなうと、自身の仕事に対する思い込みを修正できたり、新たなアイディアのきっかけになったりと、多くの効果を得られます。一方で、効率的に情報収集ができないと、仕事の効率化や、より良い成果を出すという本来の目的から外れてしまいます。ここでは、情報収集において起きがちな問題点をみていきます。
効率的に情報収集する必要性
仕事が速い人は、情報収集を効率的にしているとご説明しました。そもそも、なぜ情報収集を効率化しなければいけないのでしょうか。
結論、情報収集すること自体が目的ではなく、仕事で成果を出すことが目的だからです。情報収集に無駄な時間を取られることで、本来成し遂げたいメインミッションに割ける時間が削られてしまいます。この状態は、目的と手段が逆転してしまっている状態です。情報収集を効率化することは、すなわち情報収集を手段として活用でき、そこで得た情報を本来の目的のために使えることです。
情報収集の際に起こりやすい問題
情報収集が必要とはいっても、情報収集がうまくいかないビジネスパーソンが多いのが現実です。そのような方は、どのような問題をかかえているのでしょうか。まず問題点を認識することで、効率的な情報収集に向けた改善策を実行できます。ここでは、ご自身にあてはまるケースがないか3つに分けてみていきましょう。
情報収集の目的が明確になっていない
よくある問題点の1つ目は、情報収集の目的が明確になっていないことです。そもそも何のために情報収集をしているのかを明確にしておらず、目に入る情報を片っ端から収集してしまっているケースです。「◯◯を達成するために△△に関する情報を収集する」というように、目的を明確に言語化できていれば、必要な情報のみを収集できます。目的を言語化できるレベルまで深掘りできていないと、インターネットでむやみに検索を続けるなど、不必要な時間を浪費することに繋がります。
情報収集に時間がかかり過ぎている
2つ目の問題点は、情報収集に時間がかかり過ぎることです。情報収集がうまくいかない人は、得たい情報を絞らず、時間を決めずにダラダラと進めていることが多いです。上述のように、目的を明確にしていないと、無駄な時間がかかることに繋がります。
情報を集めすぎている
最後3つ目の問題点は、情報を集めすぎていることです。上述の2点と関連しますが、何をどの程度収集するという目的が定まっていないため、際限なく情報を収集してしまう状態です。この状態では、収集した情報のどれを仕事に活かしたら良いか見極めづらくなります。集めすぎた情報を整理する時間がかかるため、必要以上の時間を取られてしまい、効率化できない原因になりやすいです。
効率的な情報収集のコツ
ここまで、情報収集を効率的に進める意義と、情報収集時に起きがちな問題点について解説しました。問題点を理解できても、実際どうすれば良いのかを理解して情報収集スキルを高めなければ、仕事に活きる情報収集はできません。情報収集能力が高い人は、日々どのような方法をとっているのでしょうか。詳細を6つのポイントに分けてみていきます。
情報収集の目的を明確に決める
まず1つ目に重要なのは、繰り返しお伝えしている情報収集の目的を明確にすることです。情報収集スキルが高い人は、目的を明確に定めています。今している情報収集は、何のためにどの程度必要なのかを定めることで、不要な情報に触れる時間を削減でき、効率化に繋がります。
例えば、「20代女性をターゲットにした新サービスを開発するために、20代女性が普段読んでいる雑誌・メディアを調べる」という目的を設定したとします。このように目的を明確に言語化することで、「20代女性が普段読んでいる雑誌・メディアを調べる」と認識でき、男性や40代の女性が読んでいる雑誌・メディアを調べるような無駄な時間を削減できます。
情報収集の方法を見直す
2つ目に、情報収集の方法を見直すことが重要です。採用している情報収集方法は、目的達成のために最適な方法でしょうか?求める情報をインターネットで都度検索という手法になりがちかと思いますが、以下のような手法を組み合わせることをおすすめします。
- 人に聞く
- SNSを利用する
- キュレーションサイトを利用する
- メルマガを利用する
まず1については、原始的ではあるものの最も生の情報収集ができる方法で、質の高い情報を得られます。インターネットに頼りがちな時代だからこそ、インテーネットでは得られない良質な情報を人から直接入手する意識が重要です。
2については、Twitter等のSNSを利用して、ニュースとそれに対するコメントから情報収集する手法です。著名なビジネスパーソンは、SNSを利用して有益な情報を発信しています。ニュースに対してコメントしたり、ビジネスをしていくうえで感じたことを発信したりしていますので、そうした情報を収集することをおすすめします。
3のキュレーションサイトは、ある分野の情報を取捨選択して配信しているサイトのことです。自身で情報を取捨選択する手間が省けることと、関心のある領域によってチェックするサイトを変えるだけで情報収集ができるので非常に便利です。
最後4について、関心のある領域に関するメルマガを購読することもおすすめです。自身が収集したい分野について発信しているメルマガは複数あるかと思います。その中から1つ選んで購読するだけで、定期的に新鮮な情報が入ってくる仕組みができます。中にはその領域で著名な方のメルマガもあるかと思いますので、試してみてはいかがでしょうか。
以上4点を参考に、情報収集を効率化するために、現状の情報収集手法を見直してみましょう。
情報収集を自動化する
情報収集を効率化するための3つ目のポイントは、情報収集を自動化する、つまり、短時間で情報収集できる仕組みを作ることです。自動化のためのツールを導入することで、毎日1時間も情報収集する時間を設けるのではなく、10分程度に留められます。ここでは、具体的なツールをみていきましょう。なお、以降でご紹介する料金は、2019年4月現在のものです。
Googleアラート
Googleアラートとは、ご自身が指定したキーワードが含まれる検索結果を自動で抽出し、メールやRSSフィードで通知を受け取れる仕組みです。例えば、「沖縄 旅行」と登録しておくだけで、日々更新される「沖縄 旅行」に関する情報が入ってきます。必要なキーワードを登録しておくことにより、自動で情報を抽出してくれるので、忙しいビジネスパーソンにとっては、検索の手間が省けて非常に有効です。自ら情報を検索する手間が削減される点が1番のポイントで、大幅な効率化になります。
気になる設定方法は、非常に簡単です。Googleアラートにアクセスし、サーチバーに設定したいキーワードを入力して、得たい情報が出てくる様にキーワードを微調整していくだけです。通知頻度やソース、地域等も細かく設定でき、非常に便利です。
Feedly
Feedlyとは、Googleアラートと同様に、設定したキーワードで情報を自動抽出する仕組みです。キーワードだけではなく、よく読むサイトやブログを登録する際に便利で、都度アクセスする手間が省けて情報収集を効率化できます。Feedlyへのログインは、Google、Twitter、Facebookなどのアカウントからも可能となっており、簡易的に登録ができます。
Googleアラート同様に、設定方法は非常に簡単です。Feedlyトップページにアクセスし、右上のサーチバーに検索を自動化したいブログやWebサイトのURLを入力します。登録する場合は、「+Feedly」をクリックするだけで完了です。カテゴリーごとに分類して見ることもでき、非常に便利に利用できます。ただし、全て英語表記のサービスのため、戸惑うことは否めません。
Inoreader
Inoreaderは、基本的にはFeedlyと同じ機能をもつサービスです。Feedlyとの大きな違いは2点です。1点目は、日本語に対応していることです。これは大きな違いで、使用をしていく中での言語面での疑問が発生せずに、ストレスが少なく使用できます。2点目は、Googleアラートとの連携が無料でできることです。Googleアラートと連携することで、Googleアラート拾った情報を、Inoreader上でまとめて見られるようになります。Feedlyでは有料となっているため、Inoreaderを使う大きなメリットと言えます。
他にも、画面を保存して後から読み返す機能やサイトのデザイン、使いやすさなど、個人の好みで最適なツールは変わってきますので、まずは使ってみるというのも1つです。
Simple RSS Reader
Simple RSS Readerは、FeedlyとInoreaderに比べて非常にシンプルなデザインで、必要最低限の情報を収集したい方におすすめです。また、アカウト登録がなく、アプリをダウンロードすればすぐに使えるようになります。
とにかくシンプルなものを使いたいという方は、非常に使いやすく感じていただけると思います。
情報収集する習慣を身につける
効率的な情報収集のために、目的を定め、情報収集の方法を見直し、自動化するというポイントを解説してきました。4つ目のポイントは、情報収集する習慣を身につけることです。情報収集を自動化するツールの導入までできたとしても、自動化はあくまでも手段です。ご自身で情報収集する時間を確保しないことには、自動化は意味をなしません。
習慣化するためにおすすめの方法は、毎日のスケジュールの中に情報収集のための時間を組み込むことです。そうすることで、情報収集が日常的におこなわれ、自然と情報収集スキルが高まっていきます。また、仕事に関する情報が蓄積され、仕事で問題が起きた際に都度情報収集をする手間が省けることも期待できます。
具体的には、朝起きてすぐや通勤の電車内、昼休み、帰宅後の時間等に情報収集の時間を組み込むと定着しやすいのでおすすめです。
情報をストックする
5つ目のポイントは、情報をストックすることです。情報は、チェックする時によって受け取り方が異なり、転用の方法が変わります。同じ情報をキャッチしても、1ヶ月後に見ると新たなアイディアが生まれるなど、仕事への転用の仕方が変化するため、情報のストックは重要です。また、忙しいビジネスパーソンは、見たい時に情報を確認できないケースが多々あるため、情報をストックしていつでも見られるようにしておきましょう。
flouu
flouuはクラウド上に文書や画像を保存できるツールです。集めた情報をストックするだけでなく、更新するためのバージョン管理が利用できたり、ラベルづけやフォルダで分類することで整理がしやすく、必要な情報を取り出す時に便利なツールです。
またメンバーを招待することで、チームへの共有もリアルタイムに行うことができます。
特に個人で収集した情報を他の人と共有する際に役に立つサービスです。
Pocketは、インターネット上の記事をまとめて保存し、後で読みたいタイミングで確認できるサービスです。無料で使えることに加え、一度Pocketにダウンロードしてしまえばオフラインでもチェックできるため非常に便利です。
有料プランに登録すると、記事の永久保存や広告の非表示、記事全文やタグを検索対象とすること等ができるようになります。月500円もしくは年4500円で登録できるので、検討してみても良いでしょう。
Evernote
Evernoteは、文字だけでなく画像や動画、音声までメモに残せるサービスです。ただメモするだけでなく、複数人での共有やメモの検索、パスワードを掛けた情報管理、グーグルドライブとの連携など、機能は多岐に渡ります。
同期可能端末数が2体限定の無料のベーシックプラン、同期可能端末が無制限で月間アップッロード容量が10GBまでの月額600円のプレミアムプラン、月間アップッロード容量は20GBまでの月額1000円の法人プランがあるため、用途に応じて使い分けが可能です。
Onenote
Onenoteは、officeシリーズのソフトで、無料でメモやノートを作成できます。officeのメモと言えば、wordを連想されるかと思いますが、Onenoteは、リアルタイムでの共有や動画撮影、画像や表などを自由に挿入できるなど、より自由度が高いサービスとなっています。また、セクションとページと2段階に分かれた構成となっているため、議事録などの情報が多くなりやすいファイルをまとめるのに便利です。
5GBまでであれば無料で、50GBまでであれば月249円で利用できます。wordのメモでは少し物足りない方は、使用してみることをおすすめします。
自ら情報を発信する
そして最後6つ目のポイントは、自ら情報発信をすることです。情報収集に慣れてきたら、収集した情報を友人に話したり、自身のSNSを使って拡散したりなど発信してみましょう。発信することによって、収集した情報を自然と整理するため、情報をまとめる力が身につきます。何より1番のメリットは、自分が発信した情報に対して、受け手が反応して新たな情報をくれることです。会話の中で自身が情報を発信すれば、それについての感想や関連情報を会話で直接もらうことで新たな情報収集ができます。SNSで発信すれば、コメント等の形で情報を収集できます。
このように、収集した情報は自分のためだけでなく、他者に共有することで、新たな情報を収集できる好循環を生むことができるのです。
仕事に関する情報収集は目的を明確にして効率的に
仕事に関する情報収集の意義と効率化のコツを解説してきました。仕事において、情報収集は目的ではなく手段です。仕事で高い成果を出すために、情報収集は効率的に進めましょう。そのために、日々の生活に時間を決めて情報収集の時間を組み込み、自動化ツールを使って習慣化及び効率化することが重要です。
質の高い情報収集が、質の高い仕事に繋がります。ご自身に合った効率的な情報収集の手法を見つけ、情報収集力を高めていきましょう。