ポイント5.内容の正確な情報を連絡する
連絡の方法はさほど難しくはありません。
ただ、一度に社内外の多くの人に周知のような方法で共有するケースが多いので、間違った情報や、勘違い起きやすい内容を連絡してはいけません。
報告とは違い自分の意見を追加する必要はないので、しっかりと正確性を担保します。
特に鮮度が高い情報だと、不確かな要素も備えている場合もあるため、しっかり関係者にはエビデンスをとって、連絡するようにしましょう。
ポイント6.迅速な連絡を行う
先ほどは情報の発信は慎重に行う必要があるとお伝えしましたが、一方で連絡が遅れることで、納期に間に合わないとか、二次被害が発生するなど、思わぬところから被害が出てしまうこともあります。
事故などが発生し最悪の自体を防ぐためには、この連絡にも緊急性が必要なケースの場合を想定して、予め誰に承諾をとって、どのように配信するか。運用ルールを決めておくことも、大事なコツとなってきます。
ポイント7.連絡方法を確定する
「連絡」の手段について、「対面」「電話」「メール」「文書」「会議」などがあります。最近だと、グループウェアのツールを使う企業も増えてきています。簡単なものであれば口頭や電話でも問題ないですが、後で見返しができるメール等の方法が望ましいケースもおそらくあるでしょう。また、多数の者に知らせる場合や、数的なファクトベースの報告であれば、内容が数字やグラフ、図表を伴う複雑なものでしたら文書で共有することが望ましいでしょう。
ポイント8.認識にずれがないか確認する
連絡事項を確認する場合、紙ベースのものであれば押印する事もできますし、グループウェアを利用する場合は既読にしたり、閲覧したチェックを行なったり、スタンプで回答してもらったりできます。
ただそれでは情報は一応見ただけに留まってしまうのかもしれません。
そこへ、正しく確認できているか。組織何名かに声かけて確認することも定期的に行いましょう。そうするとその共有方法に課題がないか見えてくることもあるので、効果的です。
相談するための方法|4つのポイント
最後に相談です。判断に困ったり、ミスを犯さないようにするための効果として効力を発揮するのが、この相談です。
相談にも、いつ、誰に、どのようになどの、5W1Hを的確に使い分けることが重要となってきます。
ポイント9.複雑な相談ほど理由をプロセスをおって説明する
相談したいという時は、解決がまたは解決を導きだすための手段が分からないということです。
ただ受け手からした場合に、なぜそれが分からないかが、分からない時があります。
ほしい回答を導き出すためには、相談の仕方が重要になります。
そこで、「目的」→「具体的な不明点、問題点」→「それに対する自分の考え」の順番で相談することがオススメです。
相談を受ける相手も、イエスかノーで、負担をかけない回答がしやすくなります。
さらに、相談を受けているのか?何が問題なのか?など迷ってるポイントを抑えることができるので、具体的な回答が導きやすくなるでしょう。
ポイント10.整理をして相談する
的確な回答を導き出すには、先ほどの順番で相談することに加え、要点を絞ることも必要です。
多岐にわたる相談毎が発生する場合は、まず相談したいアジェンダが何件あることを先に伝えると、数に応じて多ければ多いほど、時間を確保してくれます。
頭がいっぱいになって、困っている。と感情だけぶつけても何の解決にもなりませんし、何を伝えたいのか何を解決したいのか汲み取りづらく時間がかかってしまい、質問の稚拙さが露呈し、評価にも影響しかねません。
慣れないうちは、まず声をかける前に、手元にメモを用意して整理することを心がけましょう。
ポイント11.メモに残す
基本的には、上司や先輩は業務に関する視野をあなたよりも広く持っている存在です。その方に相談で指示を仰いだりする場合、聞き逃しをしてしまう事は基本的に許されません。
指示は、次に取り掛かる作業の事なのか、何か伝達することを引き受けるのか。内容が具体的であればあるほど、認識に正確性が必要となります。
また量が多い場合は、一度に覚えるのも大変です。メモを残していれば分からないところだけすぐびピックアップして質問や確認が可能です。
ポイント12.本音で相談する
相談は何も分からないことを聞くだけではありません。相談こそ自分の意見をぶつけるのに最適な機会です。相談する相手や聞き方というのはコミュニケーション上最低限必要ですが、相手から本音の回答がほしい場合には、相談する側も本音で聞かないと前に進まないこともあります。
実は今の会社では、これが出来ていない人が多いとも言われています。無駄な摩擦は生む必要はないですが、強固な組織を作り出すには、しっかりと自分の意見をぶつけてみるのも良いでしょう。前提として信頼関係を日々積み重ねておくことも忘れないようにしましょう。
チェックリスト
いかがでしたでしょうか?改めて、ビジネスコミュニケーションを円滑にするための報連相のコツについて、チェックリスト形式で確認しましょう。
- 急ぎの時はスピードが大事
- 報告は結論から伝える
- 最初は多めぐらいがちょうどいい
- 内容が複雑な場合は資料から
- 内容の正確な情報を連絡する
- 迅速な連絡を行う
- 連絡方法を確定する
- 認識にずれがないか確認する
- 複雑な相談ほど理由をプロセスをおって説明する
- 整理をして相談する
- メモに残す
- 本音で相談する
まとめ
報連相は、ビジネスの中でもっとも基本的なコミュニケーションスキルです。
そして誰もが大事なスキルであることも認識しています。
ただそれが、繁忙期や組織が入れ替わったタイミングなどついつい面倒だったり、「それくらいはわかっているだろう」などと思い込みを引き起こすようなコミュニケーション不足が足をひっぱることが往々にして存在します。
テンプレートを用意するのも有効な手段ですが、大事なのはやり方だけでなく、マクロの観点から行う目的やポイントを押さえていない状況に対して、適切な報連相が応用できない可能性があります。
教育の場面でも、新入社員の研修やOJTでは、ただやり方を教えるだけではなく、報連相にどういった目的があることを抑え、どういったコツがあるのかの両方を合わせて伝える必要があります。
デキル報連相を身に着けるために、これら12のコツが全てではありませんが、基本的な抑える部分として網羅してみました。また必要な時に見返していただければ幸いです。