進捗の報告や上司への確認など、ビジネスでは情報共有は欠かせません。情報共有には、多くの会社ではビジネスメールが利用されています。
しかし、メールで情報共有する際、「どのように件名や本文を書けばいいかわからない」「ビジネスマナーに自信がない」など、悩みを抱えている方多いのではないでしょうか? そこで、この記事では、情報共有メールの作成におけるポイントや注意点をご紹介します。情報共有時の、正しいビジネスメール作成の方法を学んでおきましょう。
情報共有の流れと意義
普段当たり前にしている情報共有ですが、目的を明確にして正しくできているでしょうか?情報共有は、こなせば良い行為ではなく、目的を明確にし、正しい順序で行うことが重要です。流れと意義についてみていきましょう。
情報共有の流れ
情報共有は、情報を集め、整理し、他者に共有する一連の流れで行います。ただし、共有して終わりではありません。共有された情報が実際に活用されてこそ、情報共有は大きな価値を発揮します。
メールにおいても同様で、集めた情報をわかりやすく整理して共有することで、活用されやすい状況をつくれます。
情報共有の目的
では、会社にとって情報共有する目的とは何なのでしょうか? 情報共有の目的として、以下の4点が挙げられます。
- 組織の成長のために必要な情報を取捨選択する
- ナレッジの属人化を防ぐ
- 業務の生産性を悪化させない
- コミュニケーションの活性化
4点の重要な目的について、以下で詳細をみていきましょう。
1.組織の成長のために必要な情報を取捨選択する
情報共有の目的の1点目は、組織の成長のために必要な情報を取捨選択することです。情報は組織にとって資産になりますが、むやみに情報を得るのではなく、価値のある情報を蓄積する必要があります。そのためには、情報共有を行うことで、個人が保有している情報を明らかにし、本当に必要な情報だけを取捨選択することができます。
2.ナレッジの属人化を防ぐ
情報共有の目的の2点目は、ナレッジの属人化を防ぐことです。ナレッジの属人化とは、個人のスキルやノウハウが他の社員に共有できていない状態です。顧客情報や営業スキルは、個人のみが保有している状態では、会社全体の売り上げに貢献できません。
情報共有でスキルやノウハウを共有し、社員全体のスキルの底上げを図れます。
3.業務の生産性を悪化させない
情報共有の目的の3点目は、業務の生産性を悪化させないことです。情報共有は、業務の生産性にも影響します。例えば、情報共有が行われている組織では、資料作成の手順や顧客情報が共有されているため、新たに調べる手間がかかりません。
正しく情報共有されていれば、無駄な作業を省くことができ、結果、業務の生産性を上げることができます。
4.コミュニケーションの活性化
情報共有の目的の4点目は、コミュニケーションの活性化です。情報共有は、コミュニケーションの活性化にも繋がります。基本的に、業務はチーム全体で進めるものです。そのため、社員同士のチームワークが必要不可欠です。
情報共有は、スキルやノウハウを共有する手段ですが、コミュニケーションのきっかけともなります。特にコミュニケーションが希薄な組織では、積極的な情報共有が大切です。
代表的な情報共有ツール「ビジネスメール」の特徴
情報共有の流れと目的を解説してきました。ここからは、正しいメールでの情報共有についてご紹介します。
情報共有に必要なビジネスメールのポイント
情報共有メールを作成する際は、以下の4点のポイントを意識しましょう。
- 件名で共有内容を要約する
- 内容を簡潔にまとめる
- 緊急度や重要度が高い場合は伝える
- 正しい敬語を使用する
情報共有メールを作成する際に重要なことは、相手にとって読みやすく、正確に情報を伝えることです。そのために、件名やメール本文にてわかりやすく簡潔な文章を書くことを意識しましょう。
1.件名で共有内容を要約する
まず、ポイントの1点目は、共有する内容を件名で要約することです。忙しいビジネスパーソンは、1日に何百通ものメールをやり取りしています。1つ1つのメールを丁寧に見ることはできないため、件名をチェックして優先順位をつけています。
そのため、件名で内容を要約すると、忙しい方でもある程度内容を把握することができます。要約方法は、「〇〇(クライアント名)の進捗について」や「先日の定例の議事録の件」など、簡単で構いません。
2.内容を簡潔にまとめる
ポイントの2点目は、共有内容のまとめ方です。情報共有メールでは、件名だけでなく、本文のわかりやすさも重要です。長々とした文章では、何を共有したいのか伝えることができません。情報共有メールを送る際は、内容を簡潔にまとめることを心がけましょう。以下のように箇条書きにすることも一つの手です。
現在の進捗状況について、以下の通り報告いたします。
売上:〇〇%
先月比:+〇〇%
…
3.緊急度や重要度が高い場合は伝える
ポイントの3点目は、緊急度や重要度を明確に伝えることです。情報共有では、緊急や重要な情報を伝えなければいけない場合があります。特に進捗の遅れやクレームなどは、早期に共有し、対処しなければいけません。
緊急性や重要性の高い情報をメールで共有する場合は、件名などで緊急度や重要度を伝えるようにしましょう。件名で伝えておくことで、忙しい社員にも見てもらえる可能性が高まります。「件名:【緊急】〇〇のクレームについて」など、一目でわかるように表記しましょう。
4.正しい敬語を使用する
ポイントの4点目は、敬語を正しく使用することです。特に社外へメールを送る場合は、敬語に注意しなければいけません。普段から情報共有メールをすることが多い場合は、正しい敬語のテンプレートをいくつか用意しておきましょう。
間違いやすい敬語例
×「いらっしゃられる」 ◯「いらっしゃる」
×「拝見致します」 ◯「拝見します」
×「お世話様です」 ◯「お世話になっております」
これらは、間違いやすい一例です。特に、「いらっしゃられる」などの二重敬語は、ビジネスシーンでは適切とは言えません。自身の敬語に間違いがないか、いま一度見直しましょう。
より良い情報共有を行うための例文
情報共有の目的やポイントは理解しているものの、メールでどのような文章で送れば良いか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。こちらでは、以下の3つのシーンにおける情報共有の例文をご紹介します。敬語に自信がない方は、事前にいくつかテンプレートを用意しておきましょう。
- 議事録の送付
- 進捗報告
- クラインとのメールを転送
上述したように、情報共有メールで重要なことは、相手に読みやすく正確に伝えることです。その点を念頭に、それぞれのメールの例文を見ていきましょう。